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ベトナム経済ルポ「多国籍企業の進出」

アジアで中国に次ぐ急成長を遂げているベトナム。

近年ではアメリカのインテルなど、大手多国籍企業がベトナムの経済成長に乗って利益を上げようとしています。

そんな中、各社はベトナムのインフラ不備という問題に慣れつつあるようです。

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先日、アメリカの大統領がホーチミン市を訪問しました。

このことで、投資家の間ではベトナムが世界経済の中で重要な役割を果たすことになるという声が一段と高まりました。

その印象は大量の新規投資に裏づけられています。

インテルの計画では、10億ドルという巨額の資金を投じて半導体組み立て検査工場を建設することが決まっています。

ベトナムは今、中国やタイに代わるアジア製造拠点としての地位を固めつつあるんですね。

ベトナム経済ルポ「都市開発」

ベトナムの世界貿易機関(WTO)加盟を控え、経営者らは同国の輸出が2010年まで年間25%の増加を続けると予想しています。

この良いムードとは裏腹に、地元のエコノミスト、トラン・デュ・リーク氏は大問題に頭を悩ませています。

企業の進出が急増する中で、いかにホーチミン市が国内外の投資家に最も人気のある都市を機能させ続けるか、という問題です。

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ベトナムの都市計画に携わるリーク氏は、不安定な水供給や電力不足、混雑した港を心配しています。

しかし彼を最も悩ませているのは交通の問題。

電動スクーターを乗り回す数百万人の市民が車を買えるようになった時、一体どうするかという問題です。

交通の問題は怖いですよね。

きちんと都市が機能するためには、まずはこの問題が大きいです。

ベトナム経済ルポ「投資」

ホーチミン市は、1976年に伝説的な共産党指導者の名前を取ってサイゴンから改名されました。

このホーチミン市が、急拡大しています。

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ピカビカのオフィスビルが相次いで建設され、新しい物件がかつての南ベトナムの首都を大きく広げています。

市の人口は年間数十万人ずつ増加中。

以前は静かだった通りを、今では野菜、テレビなどを積み上げたホンダ製スクーターが走り回っています。

それでもホーチミン市は、ベトナムに流れ込む新規投資の多くを引きつけます。

インテルは今年、同市の組み立て・検査工場への投資額を当初予定の3億ドルから10億ドルへ増額しました。

その結果、同社のベトナム投資額は中国やマレーシア、フィリピン向けの投資と肩を並べるようになりました。

このことは、インテルが市のインフラ問題を乗り越えられるという自信の証明です。

ベトナム経済ルポ「インテル」

インテルの現地法人代表、タン・チョン・フック氏は新聞にこう語っています。

「我々はホーチミン市の潜在的な成長力と、インフラを改善する政府の計画を検討し、うまくやることができると判断した」。

ここで事業展開している人々は、 ”ベトナムにいる利点は、根深いインフラ問題を軽く上回る”と主張しています。

利点の1つに、外国企業の投資を誘う大幅な免税措置があります。

これは、特に租利益率の低い電気製品のメーカーにとってはホーチミン市内の通りにはスクーターが溢れ返る魅力です。

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また、アジアの多くの工業地に1~2時間で着くという地の利もあります。

世界的な電機メーカーはアジア数カ国に部品工場を抱えており、工場間で親会社の注文を争う場合もあるので、この利点は大きいものです。

そしてもう1つの魅力。

それは8400万人の人口を抱えるベトナムの市場規模です。

ベトナム経済ルポ「成長率」

ベトナム経済は昨年、8.4%の成長を遂げました。

アジア開発銀行は今年、7.8%の経済成長を予測しています。

その成長過程でベトナムは、米国製品にとって世界一の急成長市場となりました。

しかし、その急成長のツケは明白です。

ベトナムの道路網はまだまだ不十分。

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国を縦断する1025マイルの高速道路は1つしかありません。

その上、大半が2車線しかないんです。

水供給も不安定で、これは首都ハノイで大きな問題となりつつあります。

ベトナム経済ルポ「電力」

電力供給システムには過大な負担がかかります。

そして空気汚染は都市部の頭痛のタネです。

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実際多くのエコノミストは、ベトナムのインフラ不足を持続的な経済成長にブレーキをかけかねない最
大の要因として挙げています。

実際インフラ問題は、国が経済を民間に開放した後の90年代の最初の急成長を阻害する要因となりました。

それでも、一部の大手企業はホーチミン市はベトナム景気にあやかるうえで最高の場所だと考えています。

韓国のサムスン電子や日本のキャノンなどの電機メーカーは、既にここで躍進しています。

HSBCホールディングスやスタンダード・チャータード銀行などの世界的な銀行も、ベトナムの銀行に資本参加しています。

ベトナム経済ルポ「半導体投資」

ベトナムにおける半導体大手インテルの投資は、さらに多くの投資を呼び込む分岐点となるかもしれません。

同社の投資計画発表を受け、年初から75%上昇し、アジアで最も高いパフォーマンスを示しているホーチミン証券取引所は急騰しました。

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先に開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)では、米企業は20億ドル近い投資計画に調印。

この中には、ホーチミン市に電力を供給する発電施設の建設も含まれています。

インテルは2002年以来、ここに半導体組み立て工場を建設することを検討してきました。

同社ベトナム代表で米国市民のフック氏は、2000年からホーチミン市に駐在しています。

彼が言うのは、当時、会社の電話代は月間4万ドルにも上ったそうです。

それが今は技術革新のおかげで、ハノイ市とホーチミン市のオフィス合計で月間1000ドル程度まで低下したと言います。

ベトナム経済ルポ「エンジニア」

インテルが投資を決めるまで、ベトナム政府と減税措置などについて数年間交渉した末、インテルは2005年にホーチミン市にエンジニアのチームを派遣しました。

そして、同市が従業員4000人規模の工場を支えられるかどうか検証させました。

「電力供給の質や水質、空港の処理能力などをじっくり検討した」とフック氏は新聞に語っています。

もう1つ、重要な要素となったのは、ホーチミン市に大勢の大学生がいること。

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同社が現地でスキルを持った人材を確保するためには、大学生の存在が欠かせません。

インテルは結局、市の中心部から40分ほど離れた工業団地に工場を新設することを決めました。

空港までクルマで40分の距離で、新たな高速道路建設計画のおかげで、その時間は今後短縮される見通しだそうです。

これはインテルにとって、とても重要なことです。

ベトナム経済ルポ「ジャスト・イン・タイム」

インテルはほかの半導体メーカーと同様、ジャスト・イン・タイム方式を採用しています。

これは、顧客企業が半導体を必要とする時に出荷するためです。

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ホーチミン市は通りを走るスクーターを減らし、交通渋滞を緩和させるために、モノレールと地下鉄を建設する計画を立てています。

しかし、計画されている交通システムにはとてもたくさんのお金がかかります。
それを実現するためには多額の外国からの投資が必要となります。

たとえ投資を得られたとしても、モノレールは2009年、地下鉄は2013年まで完成しない、と言われています。

これらのプロジェクトが実行されれば、住民の40%が公共輸送網を利用するとリーク氏は予想しています。

リーク氏は、「我々はインフラの改善を考えずに、今の成長ペースを維持することはできない。」と語っています。


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